大正ロマンを思わせる情緒溢れる空間

先祖から受け継がれた蔵の大改造
土壁が厚く頑丈に造られた蔵は調湿効果が高く、昔から物を保存する場所として重宝に使われていました。2階は夜具や調度品の保存、1階は居室として使用できるよう以前に改造もされていたのですが、時代と共にその使用頻度が少なくなり、今はあまり出入りすることのない場所になっていました。構造もしっかりしているこの建物を無駄にすることなく、かたちを変えて現代に甦らせて活かしていこうと、今回の大改造「民家再生」工事が進められました。
 
新しい生命を吹き込む古民家再生工事
まず縁側部分は縁の下の傷みがひどいため、解体し新しく組立しました。1階の天井と床はすべて取り払い、柱や梁など傷みの激しい箇所は入替えて、十分な躯体の強度が保てるよう補強しています。
間取りが変わるため新たな場所に階段が架けられ、1階、2階共に床が貼り直されました。梁や柱の長年の埃は綺麗に磨きがかけられ、漆喰塗りが施されました。窓も何ヶ所か新設され、所どころ剥がれ落ちていた壁は、綺麗な白壁に塗り直されました。外壁は板金と焼板仕上げ、屋根も葺き替えられ外観も一新し重厚な趣きに生まれ変わりました。
 
大正ロマンを想わせるような、情緒溢れる空間
白壁と黒い梁のコントラストが美しく、大正ロマンを想わせるような、情緒溢れる空間に仕上がりました。以前の蔵からは想像も出来ない、異空間に居るような錯覚を起すくらいです。先祖から受け継いだ蔵の、構造と壁はそのままに内装に手を加えることで、これほどまでに素敵な空間を造り出せることは、まさに自然素材の可能性は無限大だと言えるでしょう。階段部分の吹抜けからは、2階の天井の梁まで見渡せ、2階に新たに増設させた小窓からやわらかい明かりが降り注いでいます。1階に置かれたテーブルは、お施主様ご自身が足を運び購入された木材を、当社の方で加工したものです。母屋からの通路となる廊下も落ち着いた雰囲気を漂わせています。